株式会社エマリコくにたち

拝啓、うまい!に背景あり

社長のBLOG

2017.06.03

魚のいるところに船をまわす~小売店のこと

拝啓 東京農業を応援いただいている皆様

だんだんと蒸し暑い季節になってきました。
店頭は花盛りならぬ、野菜盛り。トマト、新たまねぎ、ズッキーニ、ブルーベリーといった夏の野菜や果物に加えて、春の葉野菜がまだ粘っているので、「野菜らんまん」です。

昨年、「しゅんかしゅんか」では1商品当たりの重量を減らした小分け野菜の販売を始めました。同じ重量では農家さんの手間が増えてしまうため少し躊躇していたのですが、やはり「個食」は増えているので対応していかねばなりません。

お客様のニーズあっての売上ですから、手間ばかり考えていても仕方ありませんね。

ところで、少し前ですが、スーパーマーケットの業界誌『食品商業』(2017年1月号)のコラムで、シニアのマーケットについて書いてありました。
そこには、「シニアマーケットは今後拡大していく、ということはない」と書いてありました。

長期的に見れば、高齢化の「率」は上がっていくのですが、全体の人口が減少するので「絶対数」はしばらく横ばいが続いていくのです。
なんとなく、高齢者のマーケットが伸びる、と考えていたので、これはイカンな、と思いました。

もちろん、健康な高齢者という意味では増えるかもしれませんし、高齢者の貯蓄額は増えるかもしれません。
マーケットの捉え方次第なのですが、なんとなく、はいけない。

柔軟に商品ラインナップを変化させて一大企業となったアイリスオーヤマ。その実質的創業者である大山健太郎氏がこう言っています。

「魚のいないところにいつまでもとどまっていても仕方がない。魚のあるところに船を回すのが船長たる社長の仕事だ。」

きちんと事実(ファクト)を捉えたうえでないと漂流船になってしまします。

美味しい野菜と主体性の高いスタッフを積み込んだこの船が、どこを目指すべきなのか?

エマリコくにたちは2018年度までを「模索期」としています。
この期間は、色々な販売方法にチャレンジすると同時に、私自身がきちんと勉強、分析して船の行き先を考える時期でもあると考えています。

ま、その間に船が沈没しちゃっても困るので、ホント忙しいです。。。汗

 

【おまけ】今夜も1杯・その4

さいたま市のビール祭りで飲んだ「山口地ビール」さんのヴァイツエン(小麦のビール)。

看板も緑の草原にものすごい青空が描いてありますが、実際にとても風光明媚なところにブルワリーとビールレストランがあるそうです。行ってみたいですね。
味わいは、食事を邪魔しないすっきり系を目指されています。

菱沼 勇介(ひしぬま ゆうすけ)
プロフィール

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株式会社エマリコくにたち代表取締役。
1982年12月27日生まれ。
農地のない街・神奈川県逗子市に育つ。
一橋大在学中に、国立市にて空き店舗を活かした商店街活性化活動に携わる。2005年に一橋大商学部卒業後、三井不動産、アビーム・コンサルティングを経て、国立に戻る。NPO法人地域自給くにたちの事務局長に就任し、「まちなか農業」と出会う。2011年、株式会社エマリコくにたちを創業。一般社団法人MURA理事。東京都オリジナル品種普及対策検討会委員(2019年度〜2021年度)。

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