株式会社エマリコくにたち

拝啓、うまい!に背景あり

社長のBLOG

2017.09.19

直売所オペレーター事業

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拝啓 東京農業を応援いただいている皆様

いま、私のなかには、5つか6つの、まだ具体的な計画になっていない目論見があります。
今回はそのひとつを紹介したいと思います。

それは、一言で言うと「直売所オペレーター」という事業です。

サラリーマン時代は不動産会社にいたのですが、不動産の世界では、ホテルを不動産会社が建てて、実際の運営はホテルの運営ノウハウを持った別の会社に委託するのが一般的です。こうした運営会社をオペレーターと呼びます。

最近は、外食産業でもオペレーターは広がってきています。オーナーと実際の運営を担っている会社が別々のことがしばしばあります。

オペレーターは、言いかえれば、夢の請負人と言えるでしょう。
オーナーは「こんな店を作りたいな」という夢を持っている。でもノウハウがないし、自分でやると時間も手間もかかる。そこで夢の実現をお手伝いするのがオペレーターです。

ということで、直売所の世界でもオペレーター専業の会社があってもいいはずだ、と思っています。

各地域に、地元の活性化を目指した直売所がありますが、そこで必要とされるノウハウは、多少の違いこそあれ、どこにあっても近しいはずです。しかし、運営ノウハウを入手せずに(できずに)、手探りで始めてしまう直売所が多いと感じます。(まあ、当社も創業当時は完全な手探りだったのですが。)

「地元の経済を活性化したい」「地元の農業を守りたい」といったオーナーの夢、あるいは地域の希望を実現する、そういうオペレーターとしてエマリコくにたちはやっていけるのではないか。そういう目論んでいます。

実際のところ、当社が立川で運営する直売所「のーかる」は、株式会社まちづくり立川様が所有するお店であり、当社はオペレーターの立場です。
そして、この場所にはかつて、JA東京みどりさんが運営する「みどりっ子」という名の直売所がありました。
JA直営の直売所が撤退した場所で商売を続けているというファクトは、ひとつの実績と言えると思っています。

当社が直売所オペレーターとして飛躍を目指せると考えている理由は2つあります。
ひとつは直売所の運営ノウハウです。当然ですが。
接客、POP、店舗レイアウト、農家さんとの折衝、作付の調整、加工品の仕入れに至るまで、6年間の地道なノウハウの積み重ねがあります。

もうひとつは、ちょっと分かりにくいかもしれませんが、当社が「我慢強い」ことです。これは、当社がもともとまちづくり志向の会社であることに由来します。
直売所というものは、たいてい地元を活性化したいと思って作るものですが、活性化は一朝一夕になされるわけではありません。必ず地道な人間関係づくりからスタートしなくてはならない。短期で投資回収しようと考える会社には、地域の元気づくりは向いていないと、私は考えています。
直売所を担うのは、地域の将来のために、短期的な手間ひまを厭わない会社でなくてはならないはずです。

以上の2つの理由から、エマリコくにたちは直売所オペレーター事業に向いているのでは、と思っています。
……といっても、具体的な算段はまだまだボンヤリとしたものですが。

というわけで、この構想に、さらに価値を加えるアイディアを募集しています!!

菱沼 勇介(ひしぬま ゆうすけ)
プロフィール

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株式会社エマリコくにたち代表取締役。
1982年12月27日生まれ。
農地のない街・神奈川県逗子市に育つ。
一橋大在学中に、国立市にて空き店舗を活かした商店街活性化活動に携わる。2005年に一橋大商学部卒業後、三井不動産、アビーム・コンサルティングを経て、国立に戻る。NPO法人地域自給くにたちの事務局長に就任し、「まちなか農業」と出会う。2011年、株式会社エマリコくにたちを創業。一般社団法人MURA理事。東京都オリジナル品種普及対策検討会委員(2019年度〜2021年度)。

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