株式会社エマリコくにたち

拝啓、うまい!に背景あり

社長のBLOG

2020.02.26

レギュラー奪取なるか、死守するか

拝啓 東京農業を応援いただいている皆様

プロ野球のオープン戦が始まりました。
我が東京ヤクルトスワローズは、若手の活きのいい選手が多数いて、そこにベテランの嶋捕手も楽天から加入、活気ある雰囲気のキャンプらしいです。昨年よりは期待が持てそうだと思います。(去年の今ごろも、優勝は間違いなしと思っていましたけどもね、ハイ。)

ところで、ここのところ立て続けに「東京うど」がメディアに登場して、ちょっと話題です。(おいおい、話が飛びすぎだろうよ。)

このあいだFacebookにも書いたのですけども、「東京うど」は江戸時代に栽培がはじまっていて、一般的なうどに関して言えば、奈良時代にその歴史は遡るという。
ちなみに、日本原産の野菜って意外と少ないんです。うどはそのひとつです。

一方で、プロ野球と同じで、レギュラー選手の交代というのは野菜界でも日頃から行われています。(無理矢理、冒頭のくだりを回収しております。)
あるいは、もうちょっとで一軍になりそうだったのに、いつの間にか消えている野菜とか……(悲)。
バナナピーマン選手とかそうですね。(それなんだい、と思った方は検索してみてください。)

栄枯盛衰、新陳代謝。そういうのがやっぱりあります。
今や不動のレギュラー、ブロッコリー選手ですら、カリフラワー選手の控えに長らく甘んじていたと聞けば、私より下の世代の人は意外に思うことでしょう。
そのブロッコリーの地位を脅かしそうなのが、茎ブロッコリーです。茎も美味しい、細長いブロッコリー。
野菜界の村上宗隆です。(野球に詳しくない人、ごめんなさい。今日はずっとこの調子でいきます。)
サカタのタネは「スティックセニョール」と呼んでいます。登録名が本名と異なるところも、大物感を醸し出しています。

今の時代は、なんといっても時短が好まれますし、生ごみも減らしたい。ブロッコリーは、芯の部分は捨ててしまう人も多いですし、細かく分けるのが手間です。まあ、そんなのを手間と言っちゃおしまいよ、って声も聞こえてきそうですけどね。
スティックセニョールは時短という点で優れています。

けれども、食べ物の好みというのは、タピオカが急激にブームになったりする反面、ときに保守的な側面を見せます。なので、最終的にスターダムにのしあがれるのかは不透明。セニョール選手の今後から目が離せません。

ほかにも、多摩エリアで栽培が増えている期待の野菜の品種としては、「つるむらさき」(まあ、昔からいたけど。ずっと1軍半の選手?)、「オータムポエム」(入団年次は意外と古いかも)、「ベーター系」のにんじん(比較的新しいがすでに1軍定着)、「リーキ(西洋ねぎ)」(これは以前はいなかった)などがあります。

あと、気づかないうちに地味にDNAが変わっているものもあります。こまつ菜とかも、実は新しくなっています。メジャーの大谷選手がオフの間にマッチョになってたって話題になったけど、そんな感じですかね。ひそかに進化していたりもするんですね。

まあ、そういう風に、八百屋や直売所の店頭というのはどんどん変化しているわけです。季節による移り変わりもあるので、なかなか気づかないんですけども。

そういう状況のなか、ずぅぅっと、販売されてきた作物が「うど」です。
栽培はなかなか苦労が多いのにもかかわらず、連綿と残ってきた。(うど栽培については、前々回のブログを参照してください)。

そうそう、余談ですけど、「江戸東京野菜」という伝統的な野菜のカテゴリーがありますけども、ここには、ずっと現役でやってきた東京うどのような作物と、引退状態だったかつてのレジェンド選手を復活させました的な作物とが混在しています。

どっちにも頑張ってほしいわけですが、ずっと現役でいつづけた作物は少数派。
そういう意味でも、東京うどには、これからも長く頑張ってもらわなくてはなりません。今世紀で絶やすわけにはいかないと思っています。
拡販に努めたいと思います。

菱沼 勇介(ひしぬま ゆうすけ)
プロフィール

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株式会社エマリコくにたち代表取締役。
1982年12月27日生まれ。
農地のない街・神奈川県逗子市に育つ。
一橋大在学中に、国立市にて空き店舗を活かした商店街活性化活動に携わる。2005年に一橋大商学部卒業後、三井不動産、アビーム・コンサルティングを経て、国立に戻る。NPO法人地域自給くにたちの事務局長に就任し、「まちなか農業」と出会う。2011年、株式会社エマリコくにたちを創業。国立市商工会理事。東京都オリジナル品種普及対策検討会委員(2019年度)。

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