株式会社エマリコくにたち

拝啓、うまい!に背景あり

社長のBLOG

2018.12.03

カフェインと劉備玄徳

拝啓 東京農業を応援いただいている皆様

私の小さいころ、家にはいわゆるゲーム機というものがなくて、もっぱらパソコンでゲームをしていた。
兎にも角にもはまったのは『三国志Ⅳ』(by KOEI)である。

『三国志』は、富国強兵をおしすすて天下統一を目指すシミュレーションゲームだが、登場する武将には優秀なのもいればそうでないのもいる。で、その能力のパラメータは明確に決まっている。
(なんとなれば、「武将ファイル」という全ての武将の能力値が書いてあるものが別売りされている。)

能力値には武力、統率力、知力などがあるのだが、そのなかに「魅力」というのがあった。

ちなみに、蜀漢を興した劉備玄徳の魅力は満点の100である。(他のパラメータは低い。)

ゲーム制作者はこの魅力という概念をよく考えだしたものだ、と思う。魅力という概念を捻りだして数値化しなければ、劉備はただのヘボ武将になってしまう。

で、ゲームでは魅力のある武将が民衆に「施し」を行うと、民衆の忠誠心や治安が大きく向上するのである。
「施し」ってなんかすごい言葉だけど、今風にいえば、プレミアム商品券とか子ども手当とか、そういう政策になるだろう。
ところが、魅力のない武将が「施し」をしても、それほど民衆の支持は得られない。
……うーん。なかなかよくできたゲームである。20年以上も前のゲームなのだが。

子どものころは、武力や知力は分かるけど、魅力ってなんやねん!、こんなのいるか?って思ってた。けど、今なら知っている。社会では武力や知力よりも大事な資質があるということを。
ま、少しは大人になったということだろう。

で、ここまではどうでもいい話なんだけど、人間の能力がぜんぶ数値になっていたらこんなに楽なことはない。
『三国志Ⅳ』なら登用をする時点で、つまり今風にいえば採用面接の時点で、すべての能力が見えていた。よく考えたらそれってすごい……。

なかでも人の魅力なんて、そんなもの、採用時点で分かりっこない。あるいは、私自身の「魅力」が創業時点で数値化されていれば、起業なんてことしなかったのになあ、と思ったりする。(冗談ですよ。)

で、リーダーの魅力はチームの構成員のそれよりも一層大事なわけだが、『WHYより始めよ』のなかでサイモン・シネックは、パワーは十分な睡眠とたくさんのカフェインで作りだすことができるが、カリスマ性はカフェインでは作りだすことができない、と喝破している。

そうなんだよなあ。
わたくし、カフェインだけは誰にも負けないくらい大量に摂取しているんですがねえ(笑)。

この手のものは先天的なところも大きいだろうが、サイモン・シネックは、「WHY」を語っているかどうかでも大きく異なるとしている。

なるほど、劉備玄徳はつねに「仁」を掲げ、また漢の再興を創業の理念としていた。
もとから持っていた資質もあるだろうが、WHYがあったから、武将や民衆は集まったのかもしれない。

私自身も、もし起業せずにどこかで働くとしたら、その会社に強いミッション、WHYがあってほしいと願う。何のために汗を流しているか、分からなくなるから。

ということで、このブログを書いているのも、WHYを明確にしていきたいという動機が強い。社内向けに書いているコラムも別にあるのだが、それも同様である。
「まちなか農業を次世代につなぐ」という使命=WHY=は、すぐには理解しにくい。漢を復興させよう、というのとはちょっと複雑さが異なると思う。
なにゆえまちなか農業かと言われれば、すぐには理解してもらえない要素もある。

なので、つねに書き続けて発信することで、少しでも何か変わればな、と思っている。(※このブログの更新頻度目標は月2回以上です。)

それが先天的な資質がたぶん劉備玄徳の10000分の1くらいのリーダーができる、せめてもの施策なのだ。

菱沼 勇介(ひしぬま ゆうすけ)
プロフィール

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株式会社エマリコくにたち代表取締役。
1982年12月27日生まれ。
農地のない街・神奈川県逗子市に育つ。
一橋大在学中に、国立市にて空き店舗を活かした商店街活性化活動に携わる。2005年に一橋大商学部卒業後、三井不動産、アビーム・コンサルティングを経て、国立に戻る。NPO法人地域自給くにたちの事務局長に就任し、「まちなか農業」と出会う。2011年、株式会社エマリコくにたちを創業。第3次国立市農業振興計画審議会委員(2016年)。

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