株式会社エマリコくにたち

拝啓、うまい!に背景あり

社長のBLOG

2019.12.03

Amazing TOKYO!! “food as a means of communication”

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拝啓 東京農業を応援いただいている皆様

今日ちょっとばかりビックリしたのは、アメリカで「ローカル・フードビジネス」の定義は、100マイル、すなわち160km以内のことを言うらしいです。

ワオ!スケールが違いすぎるぜ。
東京から160kmは、軽井沢を優に超えますからね。

今日は、海外の都市農業の研究者や実践者が国分寺に来る!ということで、『緑農住国際ワークショップ』に参加してきました。
(主催:東京大学緑農住プロジェクト研究チーム・NPO法人Green Connecrion TOKYO)

海外の方からすると、まちなかで、道路に面して庭先直売がふつうに行われているのは驚きだったようです。都市と農業の関係は、グローバルでいろいろと違いがあるらしい。

一方で、海外の都市(トロントやニューヨークなど)と東京の共通点は、農園がコミュニティを形成する機能を持っていることに、市民も行政も着目しているところ。
ワークショップでは、“food as a means of communication”と表現していました。この言い方、なんか良いです。

ニューヨーク・マンハッタン島内には、150以上のコミュニティ農園が存在するそうで、基本的には公園などの公共空間の一部が農園になっています。日本でいえば都市公園の一部がテニスコートになっているのと同じ感覚で、農園があるわけですね。
海の向こうでは、農が健康やまちづくりに役立つという認識はずっと広く共有されています。

一方で、それらの農園は、いわゆる産業としての生産活動が行われているわけではありません。
東京はプロの農家が耕している畑が街なかに分散している。これは大きな違いのようです。

ちょうど前日に、ニッセイ基礎研究所の塩澤誠一郎さんの講義をうかがったのですが、そこで指摘されていたのは、国による「土地利用純化」、つまり市街化区域は市街地として整備するという施策がうまくいかなかった結果、まだらに田畑、それもプロ農家が耕す田畑が残るようになったのだということです。
※以前に都市農業界で話題になった、塩澤さんの2022年問題のレポートはコチラ
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=58199?site=nli

ちなみに、昨年の生産緑地に関する規制緩和を契機に、東京には生産緑地で就農した人が2名いて、今後も東京のプロ農家は増えていくかもしれません。

そういうプロの農家がいるというTOKYOの農業という特殊性から、コミュニティを育む以外の機能も持った、ちょっと世界と異なる特徴的な農業を作れるのではないか、そんな気がします。
テニスコートに例えれば、そこにプロテニスプレーヤーがいるかどうか、という違いはもしかすると大きいかも。

また、海外との違いという観点では、当社のような、超近接の地産地消に特化したRetailer(流通業者)は海外の都市では存在しえないのかもしれません。
なんとなれば国立駅前の当社オフィスから一番近い農家さんまで数百メートルですから……。

アメリカの人が考えるfood mileageと、日本の地産地消におけるフードマイレージもだいぶニュアンスが異なりそうですね。

とまれ、海外の事例、たとえばCSAやエディブル・シティには憧れを感じるところもありますが、東京もなかなか面白いし、負けていないところもあるなあ、と感じるワークショップでした。

※宣伝※
駅からも歩ける、国分寺の畑で行う親子向けジャガイモ掘り。第3回「農いく!」のご案内はこちら。(農いく!のFacebookページ)
https://www.facebook.com/nouiku.tokyo/

菱沼 勇介(ひしぬま ゆうすけ)
プロフィール

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株式会社エマリコくにたち代表取締役。
1982年12月27日生まれ。
農地のない街・神奈川県逗子市に育つ。
一橋大在学中に、国立市にて空き店舗を活かした商店街活性化活動に携わる。2005年に一橋大商学部卒業後、三井不動産、アビーム・コンサルティングを経て、国立に戻る。NPO法人地域自給くにたちの事務局長に就任し、「まちなか農業」と出会う。2011年、株式会社エマリコくにたちを創業。一般社団法人MURA理事。東京都オリジナル品種普及対策検討会委員(2019年度〜2021年度)。

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