株式会社エマリコくにたち

拝啓、うまい!に背景あり

社長のBLOG

2018.02.05

腸内細菌と経営~チームのこと

拝啓 東京農業を応援いただいている皆様

さいきん、注目されているのが「腸」、そして「腸内細菌」ですね。

その重要性は昔から指摘されていましたが、さいきん、詳しいメカニズムが分かってきたそうです。
腸のなかにすむ細菌はなんと100兆個。その働きによって、体全体の健康が保たれています。

(そんな複雑な腸内の生態系を研究しているヤクルト中央研究所が国立市にあることも、この際PRしておきましょう。)

NHKスペシャルでも特集されていましたが、細菌や免疫細胞、メッセージ物質(臓器間のコミュニケーションを媒介する物質)といったすごく複雑な体の仕組みが分かってきました。
人間は進化の過程で、なんともすごいシステムを得たものです。

そして、大事なパラダイム転換は、脳がコントロールしている部分はすごく小さい、ということです。
司令塔たる脳が、大半のことをコントロールしていると思われていた時代は終わり、今では、細胞や腸内細菌は自律的に影響しあって、よりよい状況を作っていると考えられています。

これって、すごく企業組織のメカニズムにも近いと思います。
1個の細胞だった胎児が成長につれて複雑なシステムを手に入れるように、企業も作られてから年を経るにつれてだんだんと複雑になっていきます。よりうまく資源を活用し、分配できるようにシステムが徐々にできあがり、メンバー間のコミュニケーションは相互的、連鎖的になります。

企業のことは経営者がコントロールしていると、僕らはどこかで思っています。経営者を臓器でたとえれば、やっぱり司令塔である「脳」でしょう。経営者自身、自分が企業をコントロールしていると思っています。いや、そう思いたい。

でも、ある程度の規模になると、企業組織はもう複雑なシステムです。そのシステムをひとりの人間が操縦しようというのは、なかなか難しい話です。
とすれば、経営者が考えるべきことは、まずは環境を整えることです。環境を整えれば、あとはそれぞれが勝手にやってくれます。

経営者がエゴを出してしまう、たとえば自分が一番目立たないと気が済まない、ということになると、物事がおかしくなっていきます。脳はじつは脇役なのに、主役としてふるまおうとすると変なことになるのです。
(これは国の政治でも同じでしょう。国家機関=脳=が国を動かしているように見えて、その実、そうではないのです。)

そして、たぶん、経営の分野で、この考え方に賛同している人は昔より多くなっていると思います。

そうした経営観の変化と、科学における体の見方の変化。すなわち、司令塔の役割は大きくない、ということ。これがぜんぜん違う分野なのに符号している。

それはたぶん、偶然なんでしょうが、なんだかおもしろいなあと思うわけです。

菱沼 勇介(ひしぬま ゆうすけ)
プロフィール

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株式会社エマリコくにたち代表取締役。
1982年12月27日生まれ。
農地のない街・神奈川県逗子市に育つ。
一橋大在学中に、国立市にて空き店舗を活かした商店街活性化活動に携わる。2005年に一橋大商学部卒業後、三井不動産、アビーム・コンサルティングを経て、国立に戻る。NPO法人地域自給くにたちの事務局長に就任し、「まちなか農業」と出会う。2011年、株式会社エマリコくにたちを創業。第3次国立市農業振興計画審議会委員(2016年)。

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