株式会社エマリコくにたち

拝啓、うまい!に背景あり

社長のBLOG

2018.01.06

野菜価格の高騰によせて

拝啓 東京農業を応援いただいている皆様

この冬、野菜は高値です!

農業に携わっている手前、一般的に言えば野菜の価格は低すぎる、と思っているのですが、これはさすがに家計へのダメージが大きい程度ですね。
仕事柄、いつも相場はチェックしているんですが、今日、イトーヨーカドーさんに寄ってみて、あらためてびっくりしてしまいました。

エマリコが目指しているのは、「適正価格」です。英語でフェアトレード。
フェアトレードは、ふつう発展途上国との貿易で使われる言葉ですが、国内流通がフェアかといえば別にそうじゃないわけで。

農家さんが成り立つ価格、そして、世間一般の水準からして、高すぎない価格。それを豊作、不作である程度の変動はあるにしても、大きく上下しない範囲で提供していく。それがエマリコのポリシーです。

今とは逆に、市場の価格が下がったときには、「しゅんかしゅんか」の価格は周辺よりも高くなってしまいます。正直、残念ながら、お客様の数はかなり減ってしまいます。

でも農家さんと歩調を共にするエマリコとしては、「この野菜の仕入れ値がこの値段なのは、さすがにおかしい」というラインがあるわけです。たとえば、市場でこまつ菜が一束30円、というのは珍しいことではないのですが、「いやいや、それは成り立たないだろう」と分かる。毎日、畑まで集荷にまわっているので、生産の実情がよく分かってしまうんですね。
分かっていながら、「これは30円です」とはできない。

まあ、市場は市場で、とてもよくできた仕組みなので否定することはできません。

ただ、私はもう少しアナログな関係も築けないものか、と思います。農産物の裏側にも、それを作っている人がいる、ということを想像できる状況です。想像できれば、さすがに30円では買えない。

これは、逆もまた、しかり。
農家さん側から言えば、消費者のことが想像できる状況がのぞましい。「育ちざかりの子供がいる家庭に、ブロッコリー1ケ350円で売るのは、さすがにかわいそうだ」ということです。お互いがお互いのことを想う。
消費と生産が完全完璧に分かり合うことは無理ですが。
少しばかりのアナログな想像力を、ということです。

で、想像するときに、価格のことばかり言っているのはドライでつまらないんで、楽しくする(ここ重要!)。それを援けるのが中間流通を担うエマリコの仕事です。

その結果として、市場がものすごく安い時にも、「しゅんかしゅんか」で楽しく買い物してくれたらうれしく思います。

菱沼 勇介(ひしぬま ゆうすけ)
プロフィール

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株式会社エマリコくにたち代表取締役。
1982年12月27日生まれ。
農地のない街・神奈川県逗子市に育つ。
一橋大在学中に、国立市にて空き店舗を活かした商店街活性化活動に携わる。2005年に一橋大商学部卒業後、三井不動産、アビーム・コンサルティングを経て、国立に戻る。NPO法人地域自給くにたちの事務局長に就任し、「まちなか農業」と出会う。2011年、株式会社エマリコくにたちを創業。第3次国立市農業振興計画審議会委員(2016年)。

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